英語と英会話
私(田中)が高校の頃の話です。
「心に国境のない地図を描こう」というキャッチの元
国際交流に力を入れている私立高校に入学し、
これからどんな学校生活になるんだろう
とワクワクと進学した15歳の春。
しかし、いざ高校生活が始まると1年生の1学期から大学受験を意識し、
テストの順位を競わせるような雰囲気で、
キャッチのイメージとのあまりにも大きな違いにショックを受けていました。
夏休みに入り、何のために学校に行くのかよくわからなくなり、
悶々としていたところ、
母のご縁で、アメリカの公立の高校に留学できる急展開が生まれました。
アメリカの新学期は9月からということで
急いで学生ビザを申請しなければならなくなり、
それには通っている学校からの推薦状が必要でした。
アメリカ大使館に提出するので、もちろん推薦状は英語でなくてはいけなかったのですが、
幸いにも担任の先生は英語教師!
事情を説明し、推薦状を書いてもらえないかとお願いすると
なんと返ってきた答えは
「私は英語は教えていますが、英会話は話せないので。」
(...?!!! 先生、そんなこと言っていいんですか...?!)
結局、私の母が文章を書き、先生がサインするという方法で落ち着きました。
この答えを聞き、なぜ学校に行くのかがわからなくなっていた理由がわかりました。
高校の英語の授業は確かに英語の文法や単語やことわざなど
ひたすら暗記していた記憶があります。
実社会に活用するという意義が見出せなかったのだと思いますし、
実際に教えている先生が自分は英会話は話せないと言っているのでは、
もうどうしようもありませんよね。
せっかく英語を学ぶのであれば、生きている英語を学ぶ必要があります。
文法の解説や英文学が読めるかなどはその専門分野を学びたい人たちが学べばいいことで
全員が学ぶ必要がある英語とは「コミュニケーションのための英語」だと
強く思っています。
日本人は文法が間違っていないか、単語があっているかどうかなど
恐れて話せなくなるケースがよくあります。
コミュニュケーションの方法である英語を机上の学びだけで
捉えてしまうのは勿体無いことです。
小学校での英語教育が始まりますが、
どのような教え方、学び方ができるかが大事ですね。
ぜひ、実生活につながるコミュニケーションとしての英語を学びたいものです。
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